FC2ブログ
2020. 01. 17  
昨日の続きです。

藤原道綱母のように、嫉妬深(くて見苦し)い女と古事記に名を残された、スセリヒメ様。

一夫多妻制で、数多くの妻を娶り、国を大きくしていったからこその『大国主』の称号。
寧ろ、この頃の世界では、妻の数や子の数は、誇るべきものであったようです。
※ 私は、何人か妻を持っていても、クシナダヒメを大切になさったスサノオ様の方が断然好きだがな!

その、名誉の君主・大国主の妻問いを、現代女性のように浮気と見なして激しい嫉妬を燃やし、困惑したオオクニヌシが大和に逃れようとするような妻・スセリヒメは、

なにげに古事記ライターにdisられてる。

しかも、オオナムチ(当時)と出会った時、目を合わせただけでお互い一目惚れで、父スサノオの許可も無く
「お父様、私この素敵な御方と結婚した(ヤッちゃった)の♪」と、事後報告したスセリヒメは、この時代にあっては、出雲の末子にして後継者たる身分だというのに、

軽はずみな淫乱娘の烙印を押されたのにも等しい。

古事記では、スセリヒメの嫉妬に困惑して大和に逃げようとしたものの、一応ご機嫌取りの歌を詠んだオオクニヌシに、一途な妻の心の歌を返したスセリヒメ(しかもその歌、結構エロい)は、酒を持ってきて色仕掛けをするんですよね。
それで、オオクニヌシは大和行きをとりやめて、スセリヒメと仲直りをして共に過ごすことになりました。めでたしめでたし。

…と、その場では締めくくられます。
でもさ、多分これ、その場限りの話ですよね。
スセリヒメ様の機嫌がちょっとよくなった所で、オオクニヌシはまたどこぞに夜這いにいったのに違いない。

つまり、スセリヒメ様は、慎みの足りない淫乱娘で、夫が逃げ出すほど嫉妬深く、酒好きな色仕掛けの女、という
まあこんな女は捨てられて当然だよね的な扱いです。

実は、ヌナカワヒメが八千矛神(何故普通にオオナムチとかオオクニヌシと書かないのであろうか?)に妻問いされたときの勿体ぶった返歌というのも、
こちらの記事を引用させて頂きますが(原文も載っていますので是非ご覧下さい)

 ヤチホコの神様 わたしは、しおれた草のような女です
 わたしの心は、おちつかずにフラフラ飛ぶ水鳥のようです
 今は、自分のことしか考えていない鳥、、
 でもいずれは、あなた様の鳥になりましよう
 ですから、どうぞ殺さないでください
 ・・・・神につかえる使いの鳥が、ヌナカワヒメの歌を以上のように伝えております。
 緑の山に日が沈んだら 真っ暗な夜がやって来ます
 でも、あなたは、朝日のように さわやかにやって来て
 コウゾ(クワ科の植物)の綱(つな)のような白い腕(うで)
 泡雪(あわゆき)のような 若く白い乳房(ちぶさ)を そっと抱いてください 
 そして 手をぎゅっとにぎってください

 玉のような美しいわたしの手をからめて 足をのばして くつろんでいただくこの家なのに
 そのような わびしい恋などしないでください ヤチホコの神様
(引用終了)

という媚び媚びで、それなりにこエロい歌なんですが。
でも、ヌナカワヒメは、鬼ごっこはしていない(記述がない)けれども、しかし当日はお断りして、結果的に『逃げた』慎みのある女として描かれています。

話をスセリヒメ様に戻しますが、数多くの神社でも、実際に夫婦神としては、オオクニヌシの妻としてはタギリヒメが一緒に祀られていることが多く、スセリヒメ様とペアで祀られているケースは少ない。
出雲大社ですら、スセリヒメは2柱の貝の女神(死んだオオナムチを生き返らせた、まぁ恩人ではあるんだけど)と一緒の敷地に押し込められ、オオクニヌシを挟んで下座に祀られ(出雲大社では、しめ縄が左右逆であるからして、上座と下座も逆になっている可能性がある)、上座にお邪魔虫はなく単体で堂々祀られているのは、現地妻タギリヒメ。

それでもな!
オオクニヌシの正妻は、スセリヒメ様で不動なんだよ!!

※ 私はスセリヒメ様推しであり続ける所存です

そして、ガチで逃げた謎のアヤトヒメ、日女(ヒルメ)とも読める名を冠する女神よ。
貴女の逃げっぷりは見事でした。……本当は、他に好きな殿方がいたのかもしれませんね。
この時代の権力者同士の結婚は、ほぼ政略結婚なのだから。

ヌナカワヒメさえ、泣いて逃げたとか言う伝承もあるらしく。(検索し直してみたけど、見つけられなかった)

スセリヒメ様、アヤトヒメ様、あなた方の御霊が、どうか安らかでありますように。
関連記事
NEXT Entry
神話・童話・昔話で、何故か美人は妹な件。その1
NEW Topics
実は大物? 大年神の妻・天知迦流美豆比売:その7
実は大物? 大年神の妻・天知迦流美豆比売:その6
実は大物? 大年神の妻・天知迦流美豆比売:その5
実は大物? 大年神の妻・天知迦流美豆比売:その4
実は大物? 大年神の妻・天知迦流美豆比売:その3
Comment
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

chikaru414

Author:chikaru414
日本の神話と神社仏閣、それにまつわる歴史が好きです。
スサノオ様、スセリヒメ様はじめ出雲の神様と水神様推し。
定義山西方寺を崇敬。伊達政宗公を尊敬する伊達家家臣末裔です。透明水彩絵師。

↓応援ぽちっとよろしくお願いします!

FC2 ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

人気ブログランキング

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR