2023.
01.
25
大国主は、大袈裟であるにしてもどうして180人とか181人とか子を設けることが出来たのか?
当然に、それは妻の数も多いからです。
大袈裟でなく、本当に180人くらいいたとしたら、妻神も最低20人は必要でしょう。
少なくない!?と思われそうですが、この時代は避妊なんてありません。
不妊症の女性もいる一方で(スセリヒメは子が記されていない為、子供なしとされることも多い)、多産の人は多産です。
オオトシ妃・天知迦流美豆比売(あめしるかるみずひめ/あめちかるみずひめ)の御子神は十柱です。
多いと思ったひとは甘い。
リアルでも、天皇の妃になった蘇我氏の娘で13人の御子を産んでいます。
余程寵愛を受けていたとも言えますが、そのくらい産める(というか孕んでしまう)女性もいる。
近い時代では与謝野晶子が11人産んでいます。(妊娠回数としては12回)
舞台で与謝野晶子を演じた女優さんが「いつも妊婦だった」というくらい、子宮と卵巣が機能している間は子が宿るのです。
でも、神話は何かと数を盛りますので、確実に実在した時代の子沢山の天皇の妻と子の数を見てみたのですが、4~6人の妻との間に10数人から20人くらいの子を設けているようです。
大国主もその程度が最大値ではないでしょうか。
大国主、という言い方を私が使うのは、神話上のオオナムチのエピソードとスサノオ様のエピソードが、一部被っていると思うからです。
大国主自体は、お上が古事記を記すに当たって、新しい名前を創作して与えたんじゃないか?と思います。
何でそんな事をするかというと、大物主や事代主とゴチャゴチャするように、真相を誤魔化す為だったのではないかと推測します。
或いは、オオナムチが祟り神なので、大国主という偉そうな讃え名を付けてみたとか。
…という様々な事情はさておいて、古事記によると、大国主は因幡のヤガミヒメ、越のヌナカワヒメに妻問いする話が出て来ます。
嫡妻スセリヒメの場合は、妻問いが目的ではなく、八十神に追われているから助けて欲しいとスサノオ様に助けを求めに来たつもりが、美女と出会ってお互いに一目惚れしてしまったので、速攻いたしてしまった、という手の早すぎる男。そりゃスサノオパパ怒るわ。
正確には、ヤガミヒメとスセリヒメに出会った時には「オオナムチ」で、ヌナカワヒメに妻問いするときには何故か「八千矛」です。大国主の名はどこいったよ。
因みに、出雲国風土記では、ある女神に求婚するも、その女神は嫌がって山から山へと逃げ続け(それでも追い掛け続けた大国主キモイ。つか普通に怖い)、終には《黄泉国に隠れてしまった》…という謎の女神・綾門日女(あやとひめ/カミムスビの娘)がいらっしゃいます。
その時の名前は、所造天下大神命(あめのしたつくらししおおかみ)です。
※ 出雲風土記では大国主の名は出て来ません。
そして、播磨国風土記でも、安師比売神(あなしひめ)が伊和大神(オオナムチと推定される)が求婚を断らたので 激怒して川の上流に石を置いて、3方向の里へと水を分配したので この川(安志川/林田川)は 水量が少なくなってしまいましたと記されています。
何その逆ギレ!?女は100パー引くわ。
つまり、スセリヒメが一目惚れするほどのイケメンだと我々は思わされていますが(スサノオ様が言った『醜男/しこお』は不細工という意味ではありません。『醜名』と同じで強い男という意味(=スサノオ様の予言or嫌味orプレッシャーかけてる)、実績としては大国主ってさほどモテてない。
ひょっとしたら、断られないのが当たり前だったので、『意外にも振られた話』が伝承として残ったのかもしれませんが
「何だと…!?この俺のプロポーズを断る女がいるとは…!!」
とかいうナルシストキャラって、神話に出てくるほど古代から定型だったのか思うと何やら感慨深いです。
(つづく)
当然に、それは妻の数も多いからです。
大袈裟でなく、本当に180人くらいいたとしたら、妻神も最低20人は必要でしょう。
少なくない!?と思われそうですが、この時代は避妊なんてありません。
不妊症の女性もいる一方で(スセリヒメは子が記されていない為、子供なしとされることも多い)、多産の人は多産です。
オオトシ妃・天知迦流美豆比売(あめしるかるみずひめ/あめちかるみずひめ)の御子神は十柱です。
多いと思ったひとは甘い。
リアルでも、天皇の妃になった蘇我氏の娘で13人の御子を産んでいます。
余程寵愛を受けていたとも言えますが、そのくらい産める(というか孕んでしまう)女性もいる。
近い時代では与謝野晶子が11人産んでいます。(妊娠回数としては12回)
舞台で与謝野晶子を演じた女優さんが「いつも妊婦だった」というくらい、子宮と卵巣が機能している間は子が宿るのです。
でも、神話は何かと数を盛りますので、確実に実在した時代の子沢山の天皇の妻と子の数を見てみたのですが、4~6人の妻との間に10数人から20人くらいの子を設けているようです。
大国主もその程度が最大値ではないでしょうか。
大国主、という言い方を私が使うのは、神話上のオオナムチのエピソードとスサノオ様のエピソードが、一部被っていると思うからです。
大国主自体は、お上が古事記を記すに当たって、新しい名前を創作して与えたんじゃないか?と思います。
何でそんな事をするかというと、大物主や事代主とゴチャゴチャするように、真相を誤魔化す為だったのではないかと推測します。
或いは、オオナムチが祟り神なので、大国主という偉そうな讃え名を付けてみたとか。
…という様々な事情はさておいて、古事記によると、大国主は因幡のヤガミヒメ、越のヌナカワヒメに妻問いする話が出て来ます。
嫡妻スセリヒメの場合は、妻問いが目的ではなく、八十神に追われているから助けて欲しいとスサノオ様に助けを求めに来たつもりが、美女と出会ってお互いに一目惚れしてしまったので、速攻いたしてしまった、という手の早すぎる男。そりゃスサノオパパ怒るわ。
正確には、ヤガミヒメとスセリヒメに出会った時には「オオナムチ」で、ヌナカワヒメに妻問いするときには何故か「八千矛」です。大国主の名はどこいったよ。
因みに、出雲国風土記では、ある女神に求婚するも、その女神は嫌がって山から山へと逃げ続け(それでも追い掛け続けた大国主キモイ。つか普通に怖い)、終には《黄泉国に隠れてしまった》…という謎の女神・綾門日女(あやとひめ/カミムスビの娘)がいらっしゃいます。
その時の名前は、所造天下大神命(あめのしたつくらししおおかみ)です。
※ 出雲風土記では大国主の名は出て来ません。
そして、播磨国風土記でも、安師比売神(あなしひめ)が伊和大神(オオナムチと推定される)が求婚を断らたので 激怒して川の上流に石を置いて、3方向の里へと水を分配したので この川(安志川/林田川)は 水量が少なくなってしまいましたと記されています。
何その逆ギレ!?女は100パー引くわ。
つまり、スセリヒメが一目惚れするほどのイケメンだと我々は思わされていますが(スサノオ様が言った『醜男/しこお』は不細工という意味ではありません。『醜名』と同じで強い男という意味(=スサノオ様の予言or嫌味orプレッシャーかけてる)、実績としては大国主ってさほどモテてない。
ひょっとしたら、断られないのが当たり前だったので、『意外にも振られた話』が伝承として残ったのかもしれませんが
「何だと…!?この俺のプロポーズを断る女がいるとは…!!」
とかいうナルシストキャラって、神話に出てくるほど古代から定型だったのか思うと何やら感慨深いです。
(つづく)

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