2022.
12.
03
私、古文の、特に和歌の授業が大嫌いだったんですよね。それは、「掛詞/かけことば」の所為です。
掛詞:和歌などにおける、同音異義を利用して1語に2つ以上の意味を持たせる修辞技法の一つ。(wiki)
っていうやつで、高校生の時の私は駄洒落じゃんつまんねーと思ってました。
どの辺「をかし」なのか全然わかんなかったんですよ。
※ 因みに今でも駄洒落じゃんと思っています。
でも、古事記は万葉仮名で書かれている程度に駄洒落だらけです。
例えば、大物主が「海あま」を「光し/てらし」(照らし)てやってきたという記述から、
実は大物主=天照(アマテラス)だよ~ん♪という意味だというのを読み取れなければ、古事記は読み解けないんです。多分。
で、正妻で月の姫である向津媛が誰の正妻かというと、「アマテラスの荒魂」でネタバレしてます。
天照大神の荒魂=女神アマテラス本人である月の姫です。
天照も掛詞で、日や月に掛かりますが、和歌で詠まれているのは圧倒的に「天照る月」です。
確かに、日=太陽って、あんまり「をかし」な風情じゃありませんね。歌に詠みたくなるのは「月」なのでしょう。
でも、天照国照彦火明櫛玉饒速日命という、こちらも長々しいお名前の方は、太陽神もしくは太陽のような王、という意味です。
ポイントは「火明/ほあかり」です。
天照、だけじゃ太陽になれない。
詳しくは、『記紀・万葉でたどる奈良』サイト様の中の『Column 歴史の行間 05』にある鏡作坐天照御魂神社(かがみつくりにますあまてるみたまじんじゃ)の宮司さんの貴重なお言葉をお読み下さい。
太陽は「火」なんです。だから、火明であるニギハヤヒの「天照」は、ニギハヤヒの「日」に掛かっている。
ニギハヤヒが単に神話の中の存在であるなら「太陽神」でいいんですが、実在の人物だとすると「太陽王」でルイ14世かよ。
ふと、ルイ14世が何で太陽王なんだっけ?と思ってぐぐってみたら、
>メヌエットを宮廷舞踊に取り入れ、メヌエットを最初に踊った人と言われ、その時、太陽神アポロンに変装して踊った姿から「太陽王」と言う諢名がついたとも言われる。
こっちも太陽神だったか……
話を戻して、天照らす月の姫の向津媛が誰の正妻かというと、太陽の王、天照ニギハヤヒの后なのでしょう。
瀬織津姫の別名なんですから、向津媛=瀬織津姫で、瀬織津姫が男神アマテルの后になります。
ですが、籠神社の公式見解は「ニギハヤヒの妻はイチキシマヒメ」です。
(つづく)
掛詞:和歌などにおける、同音異義を利用して1語に2つ以上の意味を持たせる修辞技法の一つ。(wiki)
っていうやつで、高校生の時の私は駄洒落じゃんつまんねーと思ってました。
どの辺「をかし」なのか全然わかんなかったんですよ。
※ 因みに今でも駄洒落じゃんと思っています。
でも、古事記は万葉仮名で書かれている程度に駄洒落だらけです。
例えば、大物主が「海あま」を「光し/てらし」(照らし)てやってきたという記述から、
実は大物主=天照(アマテラス)だよ~ん♪という意味だというのを読み取れなければ、古事記は読み解けないんです。多分。
で、正妻で月の姫である向津媛が誰の正妻かというと、「アマテラスの荒魂」でネタバレしてます。
天照大神の荒魂=女神アマテラス本人である月の姫です。
天照も掛詞で、日や月に掛かりますが、和歌で詠まれているのは圧倒的に「天照る月」です。
確かに、日=太陽って、あんまり「をかし」な風情じゃありませんね。歌に詠みたくなるのは「月」なのでしょう。
でも、天照国照彦火明櫛玉饒速日命という、こちらも長々しいお名前の方は、太陽神もしくは太陽のような王、という意味です。
ポイントは「火明/ほあかり」です。
天照、だけじゃ太陽になれない。
詳しくは、『記紀・万葉でたどる奈良』サイト様の中の『Column 歴史の行間 05』にある鏡作坐天照御魂神社(かがみつくりにますあまてるみたまじんじゃ)の宮司さんの貴重なお言葉をお読み下さい。
太陽は「火」なんです。だから、火明であるニギハヤヒの「天照」は、ニギハヤヒの「日」に掛かっている。
ニギハヤヒが単に神話の中の存在であるなら「太陽神」でいいんですが、実在の人物だとすると「太陽王」でルイ14世かよ。
ふと、ルイ14世が何で太陽王なんだっけ?と思ってぐぐってみたら、
>メヌエットを宮廷舞踊に取り入れ、メヌエットを最初に踊った人と言われ、その時、太陽神アポロンに変装して踊った姿から「太陽王」と言う諢名がついたとも言われる。
こっちも太陽神だったか……
話を戻して、天照らす月の姫の向津媛が誰の正妻かというと、太陽の王、天照ニギハヤヒの后なのでしょう。
瀬織津姫の別名なんですから、向津媛=瀬織津姫で、瀬織津姫が男神アマテルの后になります。
ですが、籠神社の公式見解は「ニギハヤヒの妻はイチキシマヒメ」です。
(つづく)

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