FC2ブログ
2020. 07. 12  
※ 7/10、11と、2日連続で【呪い・祟り】カテゴリの記事を書いておりましたので、前回の『その5』は20/07/09 の記事となります

今日は『出雲の海の女王・クシナダヒメ』その5に続き、その6のお話に参りましょう。

日本書紀には存在そのものを黙殺されるも、古事記にはオオナムチを《十種神宝》の『蛇比礼/おろちのひれ』『蜂比礼/はちのひれ』で助け、オオナムチを婚姻により出雲の王にする重要な姫神として記されているのが、スサノオの末娘・スセリヒメです。

スセリヒメの名をごく短く記すと、おそらく『フリ』である、というのが、『スセリヒメ様とスサノオ様の名の意味を解いてみる。』シリーズでの考察でした。

神宝の比礼をこっそりとオオナムチに持たせて、『これを振れば蛇(蜂)は寄ってこない』と教えたスセリヒメは、通常肩や腕にかけて長く垂らす比礼=ショール・ストールのようなものを、ただ美しく纏うだけのものではなく『振れば霊力を発揮するものです』と言ったのです。

そして、アシナヅチ・テナヅチ夫妻(名が似ているのは、どちらもオオヤマツミの子だというだけではなく、夫婦統治をしていたものと思われる)の末娘であり、両親が統べる領地と財を継承する地位にあったクシナダヒメの名にも、『フル』もしくは『フリ』が付き、きっと十種神宝の比礼を持っていたのです。

スセリヒメと比礼については、既にこちらの記事に書きましたが、十種神宝とは、

鏡2種、剣1種、玉4種、比礼3種、という構成です。
鏡と玉についてはよくわかりませんが、ぱっと見判るのは、剣は戦で男性が使用するもので、比礼は女性の衣装だということです。

出雲神話では、例外的にオオナムチの命を救う為に、献身的な良妻にして賢妻スセリヒメ様が授けたとされていますけれども、いちいち神話には書いていないだけで、オオナムチは後で普通に返したでしょうね。

男がヒラヒラと比礼を纏ってどーするんじゃ。
それにスサノオ様に見つかったら盗人呼わばりされんぞ。


個人的には、4種の玉も女性のものであったと思います。歴史的には、男性が装飾品にしても何もおかしくないのですが、十種神宝の使用法を伝える、ひふみ祝詞こと《布留の言》にて、

『ふるべ ゆらゆらと ふるべ』

と言われており、wikiによると、
1.「ふるべ」は瑞宝を振り動かすこと。
2.「ゆらゆら」は玉の鳴り響く音を表す。


と、何故か『ゆらゆら』を、現代で言う『ゆらゆらする』というニュアンスとは違い、玉の鳴り響く音に限っているからです。

此処で私の脳内に再生されるのは、巫女舞です。
シャラン、シャラン、と鈴を鳴らして舞う巫女舞。あの鈴は、古代の玉の代わりだったのだろうか?と。

瑞宝の比礼も、何かを占ったり神に舞いを奉納する巫女が身に着けて、動く度にふわりふわりと揺れていたのでしょうから、玉と共に巫女の持ち物であったと同時に、

出雲の女王の神宝

であったと思うのです。

私は、男女対の形で神が祀られているのは、古くから存在する信仰形態である、とソースは忘れましたが何処かで読んで知っていたのに、重要な事を見逃していました。

男女対で祀られているのが古き時代からの信仰であるならば、実際の人間も男女対の共同統治をしていた、と見るべきです。

クシナダヒメは、アシナヅチ・テナヅチ夫妻という、これも夫婦による共同統治を思わせる両親の末娘に生まれており、スサノオは出雲の末子・クシナダヒメという後継者を娶って入婿する形で王になったのです。
でも、

スサノオひとりが王であったのではなく、その隣には神宝を継承した女王・クシナダヒメが誇り高く並び立っていたはずです。

(つづく)

関連記事
NEXT Entry
出雲の海の女王・クシナダヒメ・その7
NEW Topics
大湫神明神社の杉の御神木・倒木。その4
大湫神明神社の杉の御神木・倒木。その3
謎の神社【志波彦神社・鹽竈神社】(宮城県塩竈市)参拝記。その10
謎の神社【志波彦神社・鹽竈神社】(宮城県塩竈市)参拝記。その9
謎の神社【志波彦神社・鹽竈神社】(宮城県塩竈市)参拝記。その8
Comment
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

chikaru414

Author:chikaru414
日本の神話と神社仏閣、それにまつわる歴史が好きです。
スサノオ様、スセリヒメ様はじめ出雲の神様と水神様推し。
定義山西方寺を崇敬。伊達政宗公を尊敬する伊達家家臣末裔です。透明水彩絵師。

↓応援ぽちっとよろしくお願いします!

FC2 ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

人気ブログランキング

リンク
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR