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2020. 05. 31  
さて。
スサノオ様と牛頭天王のお話で2日のお休みを頂いたので、前回の『スセリヒメ様とスサノオ様の名の意味を解いてみる。その5』は2020/05/28の記事となります。
その続きと参りましょう。

スセリヒメ様の名前の意味ですが、興味を持って調べた人は、多分私と同じ道を辿っていると思います。

それは、ニニギに嘲われて富士山の噴火みたいに怒ったコノハナサクヤヒメが『天孫の子なら無事に産まれてくる』という誓約を立て、火中出産に挑んだ末に見事運で見せたという、三柱の御子神についてです。
古事記(現代語訳)によると、

>その火が盛んに燃えるときに、生んだ子の名は火照命(ほでり)。これは隼人はやとの阿多君(あたのきみ)の祖神である。
>次に生んだ子の名は火須勢理命(ほすせり)。
>次に生んだ子の名は火遠理命(ほおり)、またの名は天津日子穂穂手見命あまつひこほほでみのみことである。
>合わせて三柱である。

当然に、目が行くのは火須勢理命です。
スセリヒメと同じ、『須勢理』が付く神様がいた!!と喜び、この神様について調べれば、スセリヒメ様について何かわかるかも知れない、と思うわけです。
が。

この後この火の神が成長すると、長男ホデリが海幸彦、末子ホオリが山幸彦と呼ばれ、所謂海幸彦と山幸彦の物語となります。
このふたりが対立し、結果理不尽にも(どう読んでも海幸彦に非は無いし、可哀想すぎる)山幸彦が勝利して、その血筋が神武帝へと続くのです。
そして、

謎なことに、神武天皇の実名が、彦火々出見だったりする。

これらの物語の中に、次男・火須勢理(ホスセリ)は、全く出てきません。出産の時に上げられた名前のみです。
名前しかわからない、何のエピソードも伝わらない神なのです。

火須勢理、と『スセリ』の部分の漢字まで同じなんだから、何か手がかりはないかと胸を躍らせたというのに、

火須勢理の存在感が薄すぎて詰んだ。

という人は、多いと思います……私も含めて。

そして、この火中出産の成り行きから言うと、火が産屋に燃え進むときに生まれたと思われ、スセリ=ススムの『スス』と同根、という論に引き戻されてしまうのです。
それで、私はしっくり来ない不満を抱えつつも、何年もの間この謎には取り組まないと言うよりも、取り組めないままでした。

因みに、三貴子のツクヨミ、サクヤの姉にしてイワナガの妹であるコノハナチルヒメ、そしてこのホスセリというこの三柱によって、

日本神話の神は真ん中が空気。などと言われています。

因みに、真ん中ではありませんが、造化三神の2番目タカミムスビ神(アマテラスよりも偉そうにしている天津神サイド)、3番目カムムスビ神(何故かスサノオやオオナムチに手を貸してくれる出雲サイド)とは違って、やはり名前しか出て来ないのが、1番目に生まれ、しかし名前からはど真ん中と思われる天之御中主神(アメノミナカヌシ)です。

出てくるのに何で空気なんだとか、空気なのに何で出てきたんだとか、多くの人が不可解に思うわけで、私もそうなのですが、これらを

『無為の神』と名付けたのが、河合隼雄氏です。

その著書、『中空構造日本の深層』(日本人の真ん中は空っぽだ、というすげぇタイトル)にて、ざっくり言うと、

『何もしない無為の神があるように、極端に偏らないようにバランスを取ろうとするのが日本人の深層心理』。

・・・・・・・・・・・・・・。

んな哲学的な感じに言われても、訳わからんわ!

だから、頭の良すぎる人は時々ダメなのよ……
神話なんて、パンピーが語り継いできたものなんだから、アホでもわかるように単純に行こうよ。

と、アホな私がわかりやすく提唱したいのは、『空気はダミー説』です。

(つづく)
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プロフィール

chikaru414

Author:chikaru414
日本の神話と神社仏閣、それにまつわる歴史が好きです。
スサノオ様、スセリヒメ様はじめ出雲の神様と水神様推し。
定義山西方寺を崇敬。伊達政宗公を尊敬する伊達家家臣末裔です。透明水彩絵師。

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