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2021. 02. 19  
昨日深夜、子供たちがリビングから自室に去った後、夫とふたりでコソコソと雛人形の飾り付けをしました。
私の実家は貧乏で雛人形などあるわけもなかったし、仮にお金があっても飾る場所もなかったのだし、まあそんなもんかと思って育ちましたが、娘が2才の頃に数え年3才の七五三のお参りをしたのをがきっかけで、お雛様を買うことにしました。

七五三って、お祝いと同時に神社でご祈祷をして頂く程度に厄除けの行事なのです。

その昔、7歳までは子供は神の子と言われました。いつ神様が住まう常世へ消えてしまうかもしれない、儚い存在。
古いお墓には、没年を『当才』と記録されているのが数多く見られます。当才とは数え1歳=実年齢0歳で、本当に赤ちゃんのうちに命を落とすことは決して稀なことではありませんでした。
だから、お参りやご祈祷をして、子供が無事に育ったことを祝うのです。

雛人形の原形は《形代》という紙で作ったヒトガタです。
形代(かたしろ)とは、人間の身代わりです。その身代わりに人間の災厄を引き受けて貰って川に流すものでした。
それがどうして現代に伝わる貴人の結婚式を模した形になったのかまでは調べておりませんが。

子供の頃の私は、雛人形ってビミョーに不気味だなと思っていました。
っていうか、人形って、人形と言うだけである程度不気味です。多分、その感性は正しい。

人の形をしていれば、人の魂に似た何かが宿るのは自然な事です。
人間に似ているのに人間ではなく、人間ではないのに人間に似た何かが宿っている…などという言葉で説明出来たくても、理屈でなく怖いと感じるのもまた自然な事です。

でも、私は雛人形は優しいお人形だと思っています。
毎年その家の女の子の成長を見守り、災厄を引き受けてくれるお雛様。この在り方は静かな慈愛に満ちていると思うのです。

そして、何故昨日に飾り付けをしたかというと、昨日が『雨水』という日であったからです。
雨水の日は、大抵2月19日なのですが、今年は節分も立春も普段の暦とは1日ずれましたから、雨水も2月18日にずれたのです。
そして、ここが肝心。

お雛様を雨水の日に飾ると良縁に恵まれると言われています。

それで、私たち夫婦は毎年この日にお雛様を飾ることにしているのです。
もしこの記事を読んでいる方に娘さんがいらしたら来年、或いは将来女の子に恵まれましたならその時に、この記事を思いだして頂ければ幸いに思います。

ただし、大抵のご家庭ではお雛様は立春辺りに飾られることが多いようですね。
雨水の言い伝えはあまり有名ではありませんし、この日に飾るとすぐに雛祭り当日が来てしまって、短い期間しか飾って置けないからです。
雛人形をいつまでも飾っておくと嫁き遅れるという迷信もあることですし。

私が迷信と言い切ってしまうのには、知り合いの老婦人が『硝子ケースに入ったお雛様が1年中出しっ放し飾られていた』にも関わらず、若いうちに結婚して2人の息子さんに恵まれ、息子さんも良縁に恵まれてすぐにお孫さんを授かった、という実例を見ているからです。

お雛様は優しいお人形。見守っている娘さんに意地悪なんてしません。

また、現在の3月3日は新暦で、旧暦の3月3日とはズレがあります。
そのようなことは日本の行事にはありがちで、雛祭りを1ヶ月遅れで4月3日としている地方もあるそうです。
私の住んでいる地域は、7月7日は華麗にスルーで七夕は8月に盛大に町を挙げてお祝いムードです。

そういう訳で、我が家は雨水の日に雛人形を飾り、4月3日辺りでまた大切に桐箱の中にお雛様を収めることにしています。
これなら、1ヶ月以上お雛様は我が家のリビングを華やかで優しい空間にしていてくれますから。

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2021. 02. 11  
私が古代史や古代神話を調べるに当たって、重要な役割を持つのが『蛇』だということはすぐに気が付いた。
ぶっちゃけ、日本は蛇信仰の国なのである。

出雲では浜に打ち上げられるセグロウミヘビは毒蛇だというのに神の使い、或いは神であり、山はとぐろを巻いた蛇の姿であり、出雲大社第82代宮司の記した本によると、ヤマタノオロチとは荒ぶる斐伊川であり、ヤマトノオロチを斬った剣も蛇、といった具合に、何だかもうとにかく蛇だらけ。

「蛇」がいつから「へび」という名になったのか、私は知らない。
だが、「へび」の一段階前は「へ」であり、だからヘビ年は巳(み)年という。

古代、蛇は「ハハ」とか「カカ」とか言われていたらしい。
どちらが先か、それも私は知らないが、「ハ」と「カ」は転訛する音である。

「川/かわ」の語源は、「カハ」であり、更に遡れば「カカ」か「ハハ」のどちらかなのだろう。
須佐之男命がヤマタノオロチを切った剣の名は「天羽々斬」(あめのははきり/あめのはばきり)であり、濁点が付くこともある。

で、私は最近暇つぶしにネット怪談を読んでいたのだけれども、なかなか面白いなと思ったのが、表題の

カガ(蛇)様

と呼ばれる怪談である。
設定は、日本のとある田舎の集落が独自に祀る神という良くあるパターンであるし、元々が2chに投稿された話なので、事実なのか創作なのか判らない。

というか、当時の2chの価値観で言えば、嘘の創作であっても上手に騙してくれるならそれも一興という楽しみ方をするものであるので、どっちでもいいんである。

話自体は創作かもしれないが、私は蛇神をカガ様と呼んでいる所に、一抹の信憑性を感じた。
怪談自体は嘘であっても、蛇神をカガと呼んでいる場所があるorあった事自体は本当なのではないかと。

田舎は都会よりも多く古語を残しているものだ。
方言と思っていた言葉が実は古語、というのはよくあるパターンである。

さて、この話は本当なのだろうか?
リンクを貼っておく。

怪談:カガ(蛇)様

プロフィール

chikaru414

Author:chikaru414
日本の神話と神社仏閣、それにまつわる歴史が好きです。
スサノオ様、スセリヒメ様はじめ出雲の神様と水神様推し。
ホlツlマlツタヱ・富l家l伝承・徐l福l伝l承・日lユl同l祖l論・アlイlヌl先l住l民族説お断り。

定義山西方寺を崇敬。秋篠宮家と伊達政宗公を尊敬する伊達家家臣末裔です。
透明水彩絵師。

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